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2024年5月17日 Duggy's ニュース速報
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就職内定率は本当に実情を示しているのか?
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今春卒業予定の大学生の就職内定率が90%を超えたという発表が有りました。

就職内定率は本当に実情を反映しているのでしょうか?
内定率の計算式は単純に(内定数➗就職希望者)という計算式です。
ただし、Wikipediaによると母数の就職希望者は本当に就職を希望した人だけをカウントするそうで、ニートやフリーターは含まれないそうです。
最初から就職する気が無く就職活動を行っていない人のことをニートやフリーターと称しているのだと思いますから、さすがにここでの数字の操作は無いのでしょう。
しかし、複数の企業から内定をもらっている場合には内定の数だけ計上してしまうケースが有るとの事なので、この数字を使ってしまうと実際には就職出来なかった人の実際の比率はかなり高い値になってしまいます。
各私大では就職の実績率を高く計上して学生募集の材料に使う必要が有りますから、あの手この手で就職率の上乗せが行われているものと考えられます。その点を考慮すると実際の就職率は相当低いのではないでしょうか。

今回発表された数字は、このような大学主導の数字では無く、厚生労働省と文部科学省が実際に調べた数字という事です。
しかし、この数字は全国のたった4700人の状況をまとめただけで、この4700人が有名大学に偏っていたとすれば、全く絵に描いた餅の数字という事になります。
筆者は、なぜこの様ないい加減な数字をさも実情を示す様な指標として公表しているのか非常に疑問に思います。
経済状況が好転している様に見せる為という事も有るのでしょうが、この数字によって若者の就職難に対する世間一般の危機感を薄れさせる結果を招いているのではないでしょうか。
残念ながら若者の就職難は解決されていません。
ここで言う就職とは正社員としての就職であって、非正規雇用による就職では有りません。
時代が変わって正社員で働くよりも非正規雇用で働くことが今の時代の働き方だと言う意見があるのも承知しています。
しかし、非正規雇用者と正社員では未だに社会的な信用度に大きな開きが有りますから、非正規雇用を当たり前と言うのであれば、まず社会的な信用度から同じにならなくてはなりません。
正社員と非正規雇用者に大きな差が有る限りは、あくまでも正社員としての雇用を就職と認識すべきです。

多くの若者が正社員では無く不安定な非正規雇用で働き、社会を支えています。
就職内定率は90%を超えているわけですから、表向きはこういう人は非常に少数派な筈ですが実際は決して少数派では有りません。
しかしながら、90%という数字が安心感を与えてしまう為、社会に出てしまった若者たちは自分たちで活路を開くしか方法が無くなっています。
そして、活路を開こうにも卒業してしまった時点で以降の採用は中途採用になってしまいますから、企業が求めるのは「即戦力」であって「新卒」では有りません。
実務経験のない卒業生は「即戦力」には成り得ないのでハードルは上がったままで、これをクリアするには職業訓練などの社会的な支援が必要です。
しかし、90%超えの数字による安心感から支援制度への関心は低いままです。
もっと正確な数字を発表して、若者が実際に置かれている状況への危機感を共有し、窮地に陥っている若者を支援する仕組みを拡充すべきです。


大学生の就職内定率90%超 平成12年以降で最高 NHKニュース
2017/03/17 22:02




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